ファイナルファンタジー3


 わざわざ画像を使うなって.重くなるだけなのに.



 ご存じ,「ドラゴンクエスト」と双璧をなすRPGの王者「ファイナルファンタジー」の第3作目です.発表は1990年.

 私はこのゲームをプレイしたその日から「FF」派に変貌したのでした.理由は以下の通りです.
(注:初めてプレイした「FF」がこれだったので,1&2の存在は無視します.)



・感情移入しやすい演出
 戦闘には参加しないものの,様々なゲストキャラが入れ替わり立ち替わりパーティと行動を共にし,ストーリーに奥行きを与えます.そんな演出がたまらなく気に入りました.ストーリー自体も当時のレベルとしては最高です.サロニア王が最愛の息子を守るために自害するシーンは印象深かったです.

・スピーディかつ迫力満点のな戦闘シーン
 『キャラ1のこうげき!』『モンスター1に30のダメージ!』なんてメッセージをいちいち読んでいたら目が疲れてしまいます.要は「誰」が「何」をして「どうなった」さえ分かればよいのです.このゲームでは,いわゆる「5W1H」を瞬時に分かりやすく表現してくれました.行動したキャラ,行動内容,ダメージ,回復,状態・・・すべてを“動き”により表現し,リアル感を持たせています.中でも魔法を使った時のグラフィックは,「DQ」には無い迫力がありました.黒魔法「メテオ」,召喚「オーディン」は圧巻でした.モンスターのデザインも凝っていました.

・魔法の名前と効力が覚えやすい
 炎は「ファイア」,冷気は「ブリザド」,雷は「サンダー」,回復は「ケアル」,移動は「テレポ」・・・殆どが英語ベースなので,分かりやすいです.



 「FF3」というと,ジョブチェンジシステムばかりが話題になりますが,私は寧ろこれらの要素に惹かれました.FCとしては完成度の高いゲームに仕上がっています.

 でもこのゲームには一方でかなりの悪評もあります.最大の理由は以下の2つでしょう.



・ラストダンジョンが長すぎる
 最終セーブ地点からラスボスまで,1時間は見込まなくてはいけません.途中で1度もセーブできないというのはいただけません.これはスクウェアも致命的と判断したのか,次の4以降では要所にセーブ可能地点を設定して,スムーズに冒険を進められるようになっています.

・戦闘時の「にげる」に対する融通性がない
 「にげる」コマンドについてですが,実際に逃げられる確率はかなり低いです.味方が先制を取った時は高確率で逃げられますが,先制を取ったかどうかの判定は全員のコマンドを入力し終えてから行われるので,当てになりません.しかも逃げられなかった場合,敵から受ける攻撃のダメージが倍増してしまうのです.中盤以降ならシーフの「とんずら」があるので何とかなりますが,そうそう逃げてばかりもいられません.この欠点も4以降で修正され,比較的簡単に逃げられるようになりました.



 上記の欠点はかなり重大なことですが,それでも「FF」には魅了されました.実を言うと,このゲームをプレイするまで「FF」の存在を知りませんでした.それまで「DQ」一辺倒だったことが余計に「FF」にハマる原因になったのかもしれません.以後4〜6が出回った頃は,「FF」以外のRPGには全く興味を示さないほどでした.そして現在,私の中では「DQ」の歴史は4で頓挫したまま終わっています(笑).私の場合「FF」の方がウマが合ったんですね.


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