百の世界の物語


 これまた,あまり知られていないゲームです.発表は1991年です.ジャンルはロールプレイングなのですが,決定的に他のゲームと違う点は,「桃太郎電鉄」のように,複数のプレイヤーがターンごとに行動をする方式ということです.プレイヤーは4人までで,コンピュータに操作させれば1人でプレイすることも可能です.

 ゲームは3つの独立したストーリーからなっているのですが,どれも目的は同じで,ドラゴン山のドラゴンを倒すということです.「百の世界」というタイトルとは遠くかけ離れていますが・・・

 各プレイヤーは町や村の「酒場」で起きる様々なイベントをこなして経験値やお金を稼いでいきます.勿論,モンスターとの戦闘もあります.場合によっては,複数のプレイヤーでモンスターに挑んだり,プレイヤー同士で戦ったりすることもできます.

 そしてもう1つ,このゲームには面白いシステムがあります.相手がプレイヤーであれモンスターであれ,闘いに敗れると経験値を失うのです.失う量が多いと「レベルダウン」という現象まで発生します.プレイヤー同士で戦った場合,経験値の奪い合いをすることになるわけです.

 最終的には,経験値とお金(アイテムに替えた分も含む)の合計が最も多い人の優勝となります.どこまでストーリーを進めることができたかによって,結末が少しだけ変わります.

 特にストーリーが練られているわけでもなく,戦闘シーンに格別なシステムを採用しているわけでもありませんが,「桃太郎電鉄」と同様,双六感覚で誰でも気軽に楽しめるゲームです.ただ,意地悪をしてばかりいると,他のプレイヤーとケンカになります.「いかにして他プレイヤーを痛めつけるか」が勝負の行く末を決める,凶悪なゲームですから(笑).1人でプレイする時は,コンピュータを倒して経験値を奪いまくれば,ほぼ優勝は決まりです.私はコンピュータ相手に負けたのは1回だけです.

 随分紹介が短くなりましたが,お勧めのゲームです.


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